風の谷のナウシカのような人  〜話題の映画「杜人」を見て〜

風の谷のナウシカのような人 〜話題の映画「杜人」を見て〜

ずっと見たいと思っていた映画を

逗子の素敵な洋館「シネマ アミーゴ」

というミニシアターで見ることができた。

『杜人(もりびと)』
〜環境再生医 矢野智徳の挑戦〜

クラウドファンディングで初日に目標達成率495%の話題作と聞いて興味を持っていたら、

友人達が次々に見に行って「この映画はすごい、多くの人に見てほしい」とFacebookに投稿していた。

 

大地の呼吸

・なぜ豪雨災害は年々激しさを増すのか。

・なぜ生きものが減っていくのか。

・なぜ植物が枯れていくのか。

すべてに共通する原因

それは「大地の呼吸」にあった。

 

地球の医者

このドキュメンタリー映画の主人公である矢野智徳さんのことを

ある人は「地球の医者」と呼び、

ある人は「ナウシカのようだ」と言う。

人間よりも自然に従う風変わりな造園家のいのちの仕事を追ったドキュメンタリー映画、

それが今話題になっている「杜人」だ。

 

大地の呼吸

地球のお医者さん、矢野智徳さんは、今日もまた、

移植ごて(シャベル)を持って、

全国を飛び回り、傷んだ植物や大地の治療にあたっている。

造園業界でも、土木業界、建築業界、学術界でも見落とされてきた生態系全体に関わる大地の機能。

それは「大地の呼吸」だと矢野さんは言うのだ。

 

風と水の通り道

人間の身体にとって、「呼吸と血液の流れ」が大事なように、

自然には、「風と水の通り道」が大切だということ。

大地に「水脈」「空気脈」を通すことで、

病んでいた大地に息を吹き返させることができ、

それは小さな移植ごて(シャベル)ひとつで可能だということ。

 

息を塞がれた大地の最後の抵抗

2018年7月。西日本で大変な災害が起きた。

彼が以前から警告していたことが現実となったのだ。

被災現場に駆けつけた矢野さんは言った。

「土砂崩れは大地の深呼吸。息を塞がれた自然の最後の抵抗」だと。

かつて人は自然の循環を損なうことなく暮らしてきた。

「鎮守の杜」の「杜」という字は「この場所を 傷めず 穢さず 大事に使わせてください」と紐を張った場のことだった。

 

他の生き物と結(ゆい)をなすこと

・人間がもたらした小さな「詰まり」が大きな土砂災害や河川の氾濫に繋がっている。

・どの生物も完璧じゃない。満たされなくて当たり前。

・だからどの生き物もお互いに譲り合い、助け合って生きている。

・大切なのは人間同士はもちろん他の生き物とも結(ゆい)をなすこと

・息をしている限り、まだ間に合う

自然と共に生きるすべを、人間という動物の遺伝子はきっとまだ憶えている。

この映画がその記憶の小箱を開く鍵となることを切に願うと監督の前田せつこさんは語る。

 

身体の声が、心の声、地球の声

そして、身体の治療や心のケアや人生のサポートを生業としている人たちにとっては、

「杜人」で矢野さんがいのちをかけて伝えていることは、

その仕事の本質において全く同じだということに気づくと思う。

身体の声、心の声、地球の声、、、

その痛みや悲鳴の奥底の本当の願いに気づきをもたらすことをサポートしているという意味において。


 

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Published by 岡部明美

心理カウンセラー、セラピスト、研修講師、作家、東海ホリスティック医学振興会顧問 ▼詳しくはこちら