依存症は、孤独の病です

依存症は、孤独の病です

自分が自分のこと好きになれなかったからだろう。依存症者(アディクト)になるって

話題の映画「アディクトを待ちながら」を見てきた。

先に見てきた仲間たちが、まさかあんなに泣けるとは。

最後は号泣したと言っていたのでやっぱり見に行こうと思ったのだ。

とてもよかったのだが、私はあの続きが見たい。

それぞれのアディクトがなぜあのような人生になってしまったのかをもっと深掘りしたものが見たいと思った。

プロデューサーも監督も女性だから、つながって、私を助監督として使ってくれませんか?ってお願いしたいくらい。

 

依存症は人ごとだと思いますか?

アディクト(依存症者)と聞いて自分には関係ない、人ごとだと思うだろうか。

ギャンブル依存症、アルコール依存症、薬物依存症、買い物依存症、、、

「いや、これはないな、さすがに」と思われた方は、この依存症はどうだろう?

スマホ依存症、SNS依存症、ゲーム依存症、、、

スケジュール帳が真っ黒に埋まっていないと不安になるワーカーホリック(仕事中毒)

過食や拒食、その両方を繰り返す接触障害も依存症

家族依存、恋愛依存、Sex依存も依存症

チョコレート中毒やアイスクリーム中毒などの甘いもの中毒、ニコチン中毒、、、

 

煩悩の根源にある欲望と恐れ

依存症と中毒は最近では同義語では扱われないがここでは広義にとらえる。

依存症、アディクトは、嗜癖、執着、固着とも言われる煩悩の根源にある欲望と恐れだ。

それに依存し過ぎることによって身を持ち崩す、生活が破綻する、人間関係が破綻する、家族が壊れる、

心身に悪影響を及ぼす、心が病む、体が病むのレベルまでいったら明らかになんらかの依存症が心の奥にある可能性が高い。

ここまでのレベルの人には治療や回復へのプロセスを支援してくれる場が必要だ。

 

依存症は、心の痛み止め

しかし現代人は大なり小なり依存症、プチ依存症なのだと思う。

私は、依存症とは「心の痛み止め」だと思っている。

不安や恐れ、孤独感や孤立感や疎外感。無力感や無価値感、罪悪感や自己否定、、、

人と人のつながりが失われた社会に私たちは今生きているから。

人とのつながり以前に本当の自分自身につながれずに自分が誰かを見失っているから。

人からどう思われるかを異常に気にして生きる他人軸人生だから。

 

依存症とは、孤独の病

「依存症とは、孤独の病です」

「自分のことを愛せなかったからだろう。依存症者って」

映画の中のセリフで最も響いた言葉だ。

父親がギャンブル依存症者で家族を苦しめ続け、挙句の果てに家族を捨てて出て行った父親に何年かぶりで会った息子が言ったセリフと形相に泣いた。

実際に薬物依存で逮捕された俳優の高知東生が依存症からの回復への道のりで、

同じように回復した仲間達とゴスペルを歌う「リカバリー」のコンサート開演に遅れて来て、来場者に言った言葉にも胸が震えた。

近頃よく聞くウェルビーイング(well-being)や、

新しいコミュニティ論や新しいコミュニティ作りは、まさにこれらの社会課題を背景として出てきた社会潮流だろう。

モチベーション3.0
マネジメント3.0
会社(組織)3.0
結婚3.0
家族3.0
仏教3.0

これらは今私が最も注目している世界のパラダイム・シフト、社会潮流の視点だ。

 


 

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『約束された道』
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2017年6月刊行と同時に増刷。
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( 善文社)


1996年5月刊行から24年間のロングセラー。第12刷。
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投稿者プロフィール

岡部明美
岡部明美
心理カウンセラー、セラピスト、研修講師、作家、東海ホリスティック医学振興会顧問
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