アニメを見て、原本の漫画を全部買って読んだのは「風の谷のナウシカ」以来だ。

今話題のアニメ　「チ。」

とにかく面白かった。

まずはアニメのタイトルが一文字の「チ。」って何これ？インパクトがあり過ぎでしょう！

「チ。」の意味は、
「大地のチ」「血液のチ」「知識のチ」

意味深なこのタイトルだけで何かただものではないなこの作者は、と思った。

原作者魚豊氏に私は、20代という肉体年齢を超える何かー言うならば、深淵で崇高な知性と、純度の高い瑞々しい感性を生まれ合わせた魂を感じるのだった。

 

コペルニクス的展開

作中でそれぞれの「チ。」の意味が紐解かれていく展開は、優れたミステリーやサスペンスのようでもある。
「チ。」は、フィクションでありながら、15世紀ヨーロッパの社会的背景が緻密に描かれている。

紀元前4世紀頃にアリストテレスが提唱した天動説が長い間信じられていたなか、

16世紀頃、ポーランドの天文学者・コペルニクスが『天体の回転について』で提唱した、地球が太陽の周りを公転する考え方・地動説。
提唱された当時は天動説を指示していたカトリック教会から宗教的に反発があったり、科学的にも論争のあった地動説だが、

17世紀から18世紀にかけてガリレオによる木星の衛星発見やニュートンの万有引力の法則によって科学的に支持されていき、今や常識となった考え方だ。

地球が中心にすべての天体が回っている天動説。

この作品では、ヨーロッパのP王国を舞台に、天動説を信じて支配的な力を持つC教と、地動説を証明しようとする異端派の争いが描かれている。

フィクションだが、史実を元にした舞台で命がけで地動説を証明しようとする登場人物たちは、まるで本当に実在していたかのようなリアルさをもって、見る者を釘付けにしていく。

過去に生きた人々が衝撃的に体感したであろう「コペルニクス的転回」を現代の私たちがまるでその時代を一緒に生きていたかのような錯覚に陥る。

 

原作者と編集者の魂の共感、共鳴、共振

漫画「チ。」の編集者、小学館の千代田修平さんのあり方とロジカルな話し方、視点のシャープさ、真理探求者独特の雰囲気。

これはもうエニアグラムは、「タイプ5」、一霊四魂は、「奇魂ー智」の人の美質、才能でしょうと思った。

原作者の魚豊さんと編集者の千代田さんの魂の共感、共振、共鳴が生み出した作品が

アニメの「チ。」
漫画の「チ。」

だ。作品について語る編集者の千代田修平さんの話が私的にはすごく面白かった。

動かせ歴史を、心を、運命をー星を

このコピーは千代田修平さんが作ったものだという。

「チ。」の本質を見事に表現している名コピーだ。

アニメ「チ。」のテーマソング

サカナクションの「怪獣」も良くて毎回最後まで聴いてしまう。

この「チ。」が、今大ヒットしているのは、私達が生きているこの世界のパラダイムがまさにコペルニクス的に転換されようとしている事実を示唆しているようにも思える。

世界の闇が次々に暴かれ、真実が次々に明るみに出るようになった時代の必然だとも思う。

これまでの世界の常識をひっくり返すような情報を次々に発信してくるYouTubeナオキマンショーもよく見ているのだが、

今回のゲストもすごかった。

面白い時代になってきた。

 

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