コロナじゃなくても人は死ぬ

コロナじゃなくても人は死ぬ

毎日のようにコロナで何人亡くなりましたというニュースが流れてくる。

この間までは、志村けんさんや岡江久美子さんの訃報がテレビで何度も写し出されていた。

お二人とも笑いや笑顔をたくさん世間に振りまいてくれた人だけに余計に寂しい思いを抱いた人は多いと思う。

 

数字だけで表される人にだって

でもね、有名人だからこうやって多くの人にその死を悼まれるけれど、

「今日でコロナによる死者は累計で100人になりました」という「数字」だけで表される人にだって、

その人を愛していたご家族や親しかった友人達がいて、その人達からしたら、

100分の1なんかじゃない、100なんだ。

誰かが亡くなるということは、

誰かの心の中でその人が生き続けるということでもある。

 

コロナじゃなくても人は死ぬ

そして、コロナコロナと騒いでいるけれど、

癌で亡くなられる方は、毎日、千人以上とコロナよりも圧倒的に多いのです。

これが毎日コロナのようにニュースに数字として流れてきたらどう思いますか?

自殺者が今日は何人と毎日ニュースで流れてきたらどう思いますか?

早逝してしまった子ども、心臓病で突然亡くなった人、交通事故で亡くなった人、

自ら命を断つ人だって毎日コロナで亡くなる人よりずっと多い世の中なのです。

この情報を見てください。

国民死亡率の高い疾病の順番、鬱病患者の数、引き篭もり、自殺者の数、、、

死は免れないけれど、世の中自体が何かおかしくなっていると感じませんか?

コロナ感染者数や死亡者数にばかり目を向けさせられていますが、

何か根本からおかしくなっている世の中を見つめ直すことが、

今ほど求められている時代はないのではないでしょうか?

少なくとも今、コロナ死に怯えている人に言いたいのは、

必ず迎える自分の死を見据えて、自分はこの人生をどう生きるのかということに

真摯に向き合える機会をコロナからもらっているのではないかということです。

 

二度とは戻らない今という時

生きるということはただ生き長らえるだけではない。

死にたくないと生きるより、

大事なかけがえのなさが人生にはある。

「生存」より大きな生の「実存」がある。

二度とは戻らない今という時を本当はどう生きたいのか。

他の誰でもない、自分しか生きられない人生を本当に生きているのか。

自分にしか咲かすことができない「いのちの花」を開花させて生きているだろうか?

 

死からの回避行動

コロナ騒動によって、「死にたくない!」という不安と恐怖が世界中で今渦巻いているけれど、

死からの回避行動は、避けることが絶対にできない我が人生の終わり、死に直面しているわけではないだろう。

本当に死に向き合えば「生きるとは何か」ということへの真摯な眼差しと生きる姿勢への深さが生まれてくるものだから。

 

「生」は、死者の夢の残滓

今こうして生きている人たちは

なくなっていった人が一番欲しかった

「生きる時間」を持っている。

生は、死者の夢の残滓

時間は死者からの贈り物

きっと死者たちは

自分が残してきた大切な人たちに

こんなことを言っているような気がする。

「あなたには時間があるでしょう。

何でもできるはずだよ。

あなたが望む人生を、

あなたが生きたい人生を生きて、

自分が心の底からやりたいことをやって生きていってほしい。

もっと人生を楽しんでね。

たくさん感動して、

たくさん味わって、

たくさん愛して、

幸せになってほしい。

時間があると言うことを

大切にしないと

人生は、本当に

あっという間に終わってしまうよ」

『約束された道』(岡部明美著・学芸みらい社・P 258より)

 

 

いのちの歌

竹内まりやの「いのちの歌」が好きだ。

何度もYouTubeで聴いているのだけれど、

近頃は聴いていると知らずに涙がこみ上げてくる。

今回のブログに書いたことは、この歌に集約されていると思う。

歌の力ってすごいな。

「いのちの歌」

生きてゆくことの意味 問いかけるそのたびに

胸をよぎる 愛しい人々のあたたかさ

この星の片隅で めぐり会えた奇跡は

どんな宝石よりも たいせつな宝物

泣きたい日もある 絶望に嘆く日も

そんな時そばにいて 寄り添うあなたの影

二人で歌えば 懐かしくよみがえる

ふるさとの夕焼けの 優しいあのぬくもり

本当にだいじなものは 隠れて見えない

ささやかすぎる日々の中に

かけがえない喜びがある

いつかは誰でも この星にさよならを

する時が来るけれど 命は継がれてゆく

生まれてきたこと 育ててもらえたこと

出会ったこと 笑ったこと

そのすべてにありがとう

この命にありがとう

 

いのちへの賛歌に関する過去ブログ

私のいのちを励ましてくれる、より大きないのちの源からの声

 

 


「ワークショップ」「個人セッション」「LPL養成講座」の情報はこちらをご覧ください。

http://www.okabeakemi.com

 


書籍&CDのお知らせ

 

『私に帰る旅』
(学芸みらい社)


角川学芸出版から刊行された本書が、
装幀も新たに学芸みらい社から刊行されました。
Amazonで購入できます
全国の書店でもご注文できます

『約束された道』
(学芸みらい社)


2017年6月刊行と同時に増刷。
2018年4月第3刷決定。
Amazonで購入できます
全国の書店でもご注文できます

 

『もどっておいで私の元気!』
( 善文社)


1996年5月刊行から24年間のロングセラー。第12刷。
Amazonで購入できます
全国の書店でもご注文できます

 

『いのちの花』
(CD)


¥2,000
CDは講演会、ワークショップ等で販売しています。必要な方は、Facebookのメッセンジャーにご連絡下さい。

 

投稿者プロフィール

岡部明美
岡部明美
心理カウンセラー、セラピスト、研修講師、作家、東海ホリスティック医学振興会顧問
▼詳しくはこちら
最新の投稿

Published by 岡部明美

心理カウンセラー、セラピスト、研修講師、作家、東海ホリスティック医学振興会顧問 ▼詳しくはこちら

Social media & sharing icons powered by UltimatelySocial