本来の日本はサスティナブルな社会だった

本来の日本はサスティナブルな社会だった

日本人の美意識

私は、日本人が独特の感性で表現している色の言葉が好きだ。

萌黄色、若草色、翡翠色、藍色、群青色、茜色、黄金色、朱色、浅葱色、琥珀色、、、、

日本語で表現される色の言葉には、色の揺れ幅が包含されている。

日本語の色彩表現は、人の情感をも内包しているように思う。

イエロー、グリーン、レッドでは伝わらない、微妙な光の波を感じる感性を本来日本人は持っていたのだと思う。

日本には昔から「わび・さび」(侘び寂び )の文化があった。

日本人の美意識は、古来、自然なもの、朽ち果てゆくものがもつ美しさを基本としてきた。

この美意識をあらわしたのが、「わび」と「さび」という言葉だ。

とても日本らしくて深みのあるこの言葉だと思う。

日本人の自然に対する美意識には、散りゆく桜、落ち葉、こけに覆われた岩など、

自然界でも生き生きとした自然より、むしろ命が終わる様に情緒を見出してきた面がある。

石庭の代表的なつくりに「枯山水」がある。

最小限の素材を使用し、ほとんど何ものない状態にすることによって、 水や山などの自然を感じさせる空間をつくりだす。

「何もないからこそ、最高の美を感じる」という世界である。

茶道の世界を究極まで高めた千利休の「侘び寂び」の思想は 、日本人の感性の中に今なお息づいている。

前回のブログで世界的な潮流になるつつある「SDGs」について書いた後、何か私の中にモヤモヤするものが生まれていた。

「SDGs後進国」と言われる日本は、もちろん現実の問題には直面しなければならないと思う。

でも、こうも思うのだ。

ただ忘れてしまっただけなのではないか、置き去りにしてしまっただけではないのか、日本は。

日本人の元々の感性を、美意識を、自然観を、と。

 

モノが増えていくことが豊かさの実感だった

SDGsへの世界的な取り組みを見て、北欧が次の社会モデルであるというような事例などを書くに連れ、私の中で微かな違和感が生まれてくるようになった。

確かに日本は戦後の焼け野原から驚異的な復興を遂げ、経済的にも物質的にもこれだけ豊かになった。

アメリカ人のような豊かな暮らしは、幸せな人生のモデルだった。

あんなライフスタイルが手に入るのならいくらでも頑張れた。

「努力!根性!我慢!頑張る!」

が豊かさと幸福を手に入れるための国民的合意、コンセンサス・リアリティだった。

家の中には家電製品が増え続けた。豊かさを実感できるモノが増えるにつれて、幸せも増えていくかのように思えた。

 

世界ワーストランキングに名を連ねる日本

ところが、この物質的繁栄と引き換えに、昨今の日本の状況は何を物語っているのだろう。

自殺率の高さは、世界13位、

世界幸福度ランキングでは、日本はG7中最下位。

鬱病などの精神疾患で医療機関にかかっている患者数は、この10年で急増し、今や320万人(厚生労働省データ)に達した。

この数字の背後には、薬漬けになることを怖れて、医療機関には通わず、民間のカウンセラーなどに通っている人も相当数いることが推測されているので、実質はもっと多いだろうと言われている。

病院経営冬の時代と言われているのに、精神科や心療内科は患者でいっぱいの国になってしまった。

引きこもりが年齢に関係なくどの世代でも増えている。

これらはメンタルが弱い人間が増えたなどという表層的な問題ではなく、社会システムそのものの崩壊と連動していると考えられる。

農薬の使用率や薬の消費量の多さや食品添加物の多さは、毎年世界ワーストランキングに名を連らねている。

食が工業化、欧米化するにつれて、癌やアトピー性皮膚炎がどんどん増え続けていった。

自我(エゴ)の欲望をただひたすらに追いかける社会は、地球環境だけでなく、

人の心や人間関係をも砂漠化してしまったのだ。

一方で、何かおかしい、どこで道を間違えてしまったのか、私たちのこの国は、と感じ、

新しい社会のパラダイム・シフトに向けてメッセージを発信する人も増えている。

 

日本はどこで道を間違えてしまったのだろう

前回のブログで世界的な潮流になるつつある「SDGs」について書いた後、何かすっきりしないものも同時に感じるようになった。

前回のブログはこちら

資源枯渇や環境汚染がより深刻になり、「持続可能」「サステナブル」「SDGs」といった言葉が最近あらゆる世界のキーワードとなりつつある。

日本は、「SDGs後進国」と言われている。

もちろん現実の問題には直面しなければならないと思う。

たしかに日本は悲しいかな、世界ワーストランキングに様々なもの、ことがリストアップされている。

でも、こうも思うのだ。

ただ忘れてしまっただけなのではないか、

置き去りにしてしまっただけではないのか、日本は。

日本人の元々の感性を、美意識を、自然観、世界観を、と。

 

お天道さまが見ている

元々の日本は非常にサスティナブルな社会だったのに、という思いがしてきた。

私たちのおばあちゃん世代は、ものを大切にした。

五穀豊穣に感謝する心もあった。

日本的な自然観として、

人間は、自然の一部であるという考え方も一般的だった。

行動の基準の中に、

「これをすることで、自然がどうなるのか」

「お天道様が見ている」

という視点がつねにあった。

「自然との共生」や「自然との一体化」を考えていく中で、

自分自身をみつめ、他を思いやり、いつくしむ心が養われていた精神文化があった。

それはまさしく今世界的な潮流になりつつあるサスティナブルな世界観ではないか。

昨今、「縄文文化」がキーワードになっているが、

縄文時代は争いがなく、平和な時代が1万年以上続いたのだ。

母系社会で女性は尊重され、社会の中で重要な役割を持っていた。

日本人の本来の精神文化、生活文化、美意識、自然観は、

実は、今世界の潮流になりつつつあるサスティナビリティにあふれていたのだ。

 

本来の日本精神

2月10日に中野サンプラザで私とコラボトークする、

作家であり呼吸法や瞑想指導家である清水友邦さんはこう言います。

2月10日のFBイベントページはこちら

本来日本人は自然と調和しながら、自然の中に神々を見出し、自然を尊重しながら世界一のサステナブル社会を実現してきた民族だと思います。

本来の日本精神を日本人が見直せるとすごいと思うのは私だけでしょうか?

元来日本人には、自然を支配しようとするのではなく、

自然に従い、自然を怒らせないようにするという基本的な考え方がありました。

これは西欧の自然を支配しようとする考え方とは根本的に異なっています。

言いかえれば、日本人にとって自然は人間を包み、人間と共存していくものであるという価値観があったのです。

その考えが神道へとつながっていったのです。

神道とは日本で一番古い宗教であり、シャーマニズムやアニミズムといった自然崇拝、精霊崇拝である多神教に基づきます。

神道では神がどこにでも存在すると考えます。

山、岩、川、木、鳥、動物、そして、人間にも・・・。

これが八百万の神です。このような自然観、感性を日本人はもともと持っていたのです。

 

自然への畏怖という感覚

昨今の神社ブーム、表層では開運願望の自我の欲求の一つのようだが、

深層心理には、自己の本質である神性、仏性に出会いたいと思う人達の想いの表れなのではないだろうか。

神社は、本来、神と人間とを結ぶ具体的作法の祭祀であり、

その祭祀を行う場所が神社でありそこは聖域とされていた。

多彩な日本人の美意識はこのような自然観に由来するものが多いので、

自然観を抜きにして、日本人の美意識を理解する事は不可能と言える。

西洋の自然観は、人間と自然を対立的に捉える。

西洋人の生活手段であった「牧畜」は、自然環境に影響されることはあまりなかった。

また、大地震などのように自然環境が大きく変化するようなこともほとんどなかったのだ。

そのため自然と向きあったり、自然を深くみつめたりする必要がそれほどなかったと言える。

必然的に、西洋の人々は、自然は人間の都合で変えたり、コントロールできるものといった認識になっていくのであった。

それに対して日本では、地震や台風や干ばつなどの自然災害が頻繁に起きた。

そのたびに農作物は被害を受ける。

農作物を守るためには、暑さや寒さ、温度や湿度、雨や雪、風の流れなど刻々と変化する自然の全てを深く観察し、つねに自然と向き合う必要があった。

そして、人間の意志では、どうにもならない自然を目の当たりにすることで、自然に対する特別な感覚が生まれた。

自然への畏怖という感覚、感情である。

そこから自然というものは、神のような存在という認識が当たり前のように出来あがっていったのだ。

西洋の「人間は自然をコントロールできる」という自然観は現代科学につながっていく。

また日本的な「人間は自然の一部である」という自然観は、科学というよりかは、芸術的感性や感覚とつながっていく。

それが、日本に昔からあった「わび・さび」(侘び寂び )の文化につながっている。

 

お金が崇拝の対象

前述の清水友邦さんはさらにこう言う。

神話の時代の森は神聖であり大切にされ保護されていた。かつてはブナの巨木が原生林にそびえ立っていました。

自然を人間のための道具とみなすのが近代合理主義の考え方です。

自然に神はいないので祟られる恐れはなく、何をしても良いと考える様になったのです。

樹木は神聖さを失い、お金が崇拝の対象となっていきました。

自然を単なる商品価値としか見ない社会では、森林は欲望の対象になり土地は売り渡されるようになりました。

ブナなどの広葉樹などは大規模に伐採され、生き物の餌となる木の実が激減して獣は姿を消していきました。

世界の四大文明は木を切って森が消え、クマや小鳥も消えてしまいました。それと同時に文明も衰え、滅んでしまいました。

5000年以上前の古代オリエント地方は豊かな森林で覆われたくさんのクマが草をかきわけながら歩いていました。

いまは見渡すかぎりの禿げ山に変わって、クマはおろか無数の生き物の命は奪われ荒涼とした風景が広がっています。

自然の中に身を置くと、人間は独立した存在ではなく自然に依存している一部にしか過ぎないと言う事がわかります。

本能は自然を畏怖しますが、それがいつのまにか思考が力を持ち過ぎて自然を征服出来ると考えてしまいました。

人工的な世界に囲まれて暮らす私たちの身体感覚は鈍くなってしまいました。

人間はものすごい勢いで自然を食いつぶして破局に近づいていますが、それでも決して満足しません。

個人と世界を分ける病理が地球規模の荒廃に導いています。

 

Change the World from Companies  企業から世界を変える

SDGs後進国と言われる日本だが、少しづつでもこの変革へ取り組む企業も増えてきている。

積水ハウスは社内でのペットボトル使用を禁止にした。外資系企業の間で増えてきたが、国内大手企業では極めて珍しい。

ペットボトルの禁止は、環境省が10月から始めたキャンペーン「プラスチック・スマート」に呼応したもの。

同省では、世界的な海洋プラスチック問題の解決に向けて、マイバッグやマイボトルを活用し、ワンウェイのプラスチックの使用を控えるよう呼び掛けている。

 

脱プラスティック社会

ユニクロは、日本を含む世界2000店舗で使うレジ袋や商品の包装材を全面刷新する。

食品世界大手スイスのネスレは12月6日、容器・包装の再利用やリサイクルを推進するための研究所「ネスレ・パッケージ科学・研究所」をスイス・ローザンヌに設立すると発表した。

同社は、2025年までに容器・包装を100%再利用またはリサイクル目標を掲げている。

海ごみ問題に取り組む一般社団法人JEANは、

「海洋プラスチック憲章」への署名を求める約2万3000人の請願書を政府に届けた。

2019年は、循環型社会を目指す日本の海ごみ対策の実効性が緊急の課題となる。

東京農工大学の高田秀重教授は、WWFジャパンらが開催した「海洋プラスチック問題 緊急会合」で、

海鳥の内臓に蓄積する添加剤など、プラスチックに含まれる化学物質の挙動を紹介した。

マイクロプラスチックの人体への影響は未解明としつつも、

「プラスチックフリーあるいは脱プラスチックが大事だろう。賢く付き合える相手ではないと思う」と述べた。

経済産業省は1月18日、海洋プラスチック問題に対応するため、

「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス」を正式に発足した。

一般社団法人産業環境管理協会を通じて参加企業の募集し159社・団体が参加した。

プラスチック製品の持続可能な使用や、代替素材の開発・導入を推進し、官民連携でイノベーションを加速化する。

 

海外の取り組みはさらに活発化

海外でのSDGsへの取り組みはさらに活発化している。

ドイツの政府委員会は、同国の石炭火力発電を2038年までに全廃することで合意した。

気候変動に対応するため、二酸化炭素(CO2)の排出量を削減する。

計画実行には政府や州政府による正式決定が必要だが、全廃へ大きく動き出した。

ポルトガルのハイフライト航空が、使い捨てプラスチック製品を使わない世界初の試験飛行を実施した。

まだまだ多様な取り組みをしている国がたくさんある。

 

「IのOS」から「WeのOS」へ「生きる初期設定」を変える

もはや、自分さえ良ければいい、自分の会社さえ良ければいい、自分の国さえ良ければいいという時代ではない。

「IのOS」から「WeのOS」へ「生きる初期設定」を変えなければいけない時代になっている。

日本は、戦後、欧米の近代合理主義や科学的思考を学んだ。

同時に日本は、東洋に昔からあった「心身一如」や「身土不二」「曼荼羅の世界観」といった非二元的な宇宙観や感性の世界を持っていた。

この地球上で今、理性と感性、心と体、科学と宗教、西洋医学と東洋医学を統合できるのは、

両者を知っている日本なのだと思う。

スピリチュアルな世界の人の中には、地球は波動が荒くて低くて、 人間は、我欲にまみれた愚かな存在だと言う人がいるが、それは半分の真理でしかない。

人間存在の本質は素晴らしいものなのだ。

この星は本当に美しい星だ。

この星に生きるすべての生きとし生けるものたちが、共に生きていける世界を創造する時代、 真の豊かさと幸せを共に創っていく時代になったのだと私は思う。

 


 

2019年3月〜4月の活動予定

3月9日(土)

岡部明美&上谷実礼のコラボトーク&オープンカンセリング
(千葉県・市川市)

医師であり、アドラー心理学講師の上谷実礼さんと岡部明美が「働く人たちに心の学びを」というテーマでコラボトーク。その後、二人がオープンカンセリングをします。

◆お問い合わせ、お申し込み

上谷実礼・岡部明美コラボトーク&オープンカウンセリングのお知らせ


3月14(木)〜16日(土)

◆高知・四万十川3Daysワークショップ

日本最古の清流と言われる高知県の四万十川で、大自然に触れながら、歓びを感じる人生、愛と志のリーダーシップ、トップも社員も共に幸せを感じる会社をテーマにワークショップを行います。

◆お問い合わせ、お申し込み

3days 高知・四万十ワークショップ

 


4月16日(火)〜18日(木)

◆秩父3Daysワークショップ

テーマは、「一人の変化を、世界の変化へ」〜人は皆、この世界に贈り物を持って生まれてくる〜

自分の本当の望みを知り、本来の自分の才能と強みと魅力を生かして、周囲に、社会に貢献する仕事や生き方をしたいという方、イキイキと自分らしい人生を生きたいと思う方のためのワークショップです。

◆お問い合わせ、お申し込み

3days 埼玉・秩父ワークショップ

 


4月28日(日)

◆安曇野1Dayワークショップ(託児付3名まで可能です)

日本の「SDGs」エコホテルの走りである安曇野のシャロムヒュッテでの1DAYワークショップ。

安曇野の美しい自然環境の中で、新しい人生のステージに向かいたい人のための癒しと気づきと新しい選択をガイドするワークショップです。

◆お問い合わせ、お申し込み

1day 長野・安曇野ワークショップ

 


岡部明美公式サイト

 

「ワークショップ」「個人セッション」「LPL養成講座」の情報はこちらをご覧ください。

http://www.okabeakemi.com

 


書籍&CDのお知らせ

 

『私に帰る旅』
(学芸みらい社)


角川学芸出版から刊行された本書が、
装幀も新たに学芸みらい社から刊行されました。
Amazonで購入できます
全国の書店でもご注文できます

『約束された道』
(学芸みらい社)


2017年6月刊行と同時に増刷。
2018年4月第3刷決定。
Amazonで購入できます
全国の書店でもご注文できます

 

『もどっておいで私の元気!』
( 善文社)


1996年5月刊行から22年間のロングセラー。第12刷。
Amazonで購入できます
全国の書店でもご注文できます

 

『いのちの花』
(CD)


¥2,000
CDは講演会、ワークショップ等で販売しています。必要な方は、Facebookのメッセンジャーにご連絡下さい。

 

投稿者プロフィール

岡部明美
岡部明美
心理カウンセラー、セラピスト、研修講師、作家、東海ホリスティック医学振興会顧問
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