新型コロナウイルス現象の「光と影」

新型コロナウイルス現象の「光と影」

それどころじゃないでしょ!

ここしばらく、個人の内的な探求のプロセスをブログに綴ってきました。

そうこうする内に新型コロナウイルスの感染拡大が急速に世界的な広がりを見せ始めました。

個人の内面の探求なんてどうでもいいでしょ!

心だの魂だの愛だの、

インナーチャイルドだの癒しだの、

生きる歓びだの、天命・使命だの、、、

それどころじゃないでしょ!

コロナに感染して死ぬよ!

コロナに感染して人殺すよ!

戒厳令下のような暗黙の「監視の圧力」が世相の空気の中に漂い始め、

なんだか私も表現自主規制のような気分になっていました。

 

感染者を犯罪人扱いするような空気

コロナに感染しない、させないための指示と要請と禁止令の言葉が毎日世相から矢のように飛んできます。

それに従わないものは、もはや非国民、犯罪人扱いくらいの勢いです。

実際、感染者を犯罪人扱いするような言動すら報道の空気の中にはあります。

全ての行動鉄則が、新型コロナウイルスに感染して死なないように、人に移して死なせないように!です。

もちろん、これだけ日本、世界レベルでの感染拡大が広がっているわけですから、皆、自分にできることはすべきです。

私自身、7ケ月間に渡る集合研修である、14期LPLは1年延期にしました。

他の仕事は一部を除いて中止、延期、保留にしました。

日常生活は、8割どころか、9割外出を控え、自己免疫力を高める生活をしています。

マスク、うがい、手洗い、手で顔に触れない、三密禁止だけでなく、

自己免疫力があることもまた同等に発病を防止する必須条件だからです。

 

生きる力の「原動力」が変わった

LPLの受講生さんの中でも、特に飲食業や宿泊業を始めとする接客業の経営者さん達は、経済的に大打撃を受けています。

具体的に今起きていることをメールで伝えてくれる方もいます。

どれほど大変な状況であるかがリアリティを持って伝わってきます。

それにも関わらず、その方々の近況をFBで見るにつけ、

苦渋の決断をしながらも、今できる最善のことに皆さん懸命に取り組まれていることがわかります。

社長と社員の心が繋がっていないと、問題そのものに潰されてしまいます。

共に働く仲間達との信頼関係があり、チームワークが真に育っている会社は、

どれほどの危機的状況でも一丸となって乗り越えようという気運があります。

社長が一人で頑張ったって限界がありますから。

ある飲食の経営者さんから、「人が育ってきたし、チームワークのいい会社になったお陰で、金のことは俺がなんとでもするから、ここをみんなで乗り越えような、という気持ちになれているよ、LPLに行ったお陰で」

と言う有難いメールをいただきました。

信頼、分かち合い、助け合い、力を合わせて働くというの協働の社風がある会社は、

やはりトップの大きな愛と高い志のある会社であることがわかります。

 

自己の中心がブレなくなる

受講生さんには、カウンセラーやセラピストや講師業の人達もかなりいますが、

みなさんオンラインでのセッションや講座に切替えています。

LPLの認定セラピストは特にクライアントさんのニーズに応えて積極的にオンラインセッションをやっています。

次々にその様子をFBにアップしていて、その表情や発信している内容を見る度に私も力をいただきます。

みんな自宅にこもっている中、同期の受講生仲間がオンラインでゆるーく繋がって、

情報交換したり、相談し合ったり、応援し合ったり、助けあったり、学び合ったりを自主的にやっています。

そういう姿を見るにつけ、インターネットの世界の多様な可能性を感じます。

受講生さん達は皆、心の仕組みを学んでいるので、

自分の自動反応(感情的反応と自動グルグル思考)と

「距離」を取って「観察」すること「見守る」ことを知っています。

自分がネガティブな反応をしている時というのは、

その奥にストレスになっている自分の考え(ビリーフ)がありますので、

それの問い直しとリセットもできている人が多いです。

自分の心のクリーニング(感情的なしこり、わだかまりの手放し、浄化)

とクリアリング(無意識の囚われに気づき、意識化する)をしてきた人や、

瞑想を習慣化できている人は、マインドにスペースが空いていますので健全な選択ができるようになるのです。

ゆえに外界からの刺激や情報によって自己の中心がブレることが極めて少なくなります。

私たちのマインド(思考)は、「刺激ー反応」のパターンを繰り返しますが、

どのように反応するかは、その人が持っている信念(信じている考え)によって決まります。

ネガティブな反応の元には、ネガティブな信念があり、

それはこの新型コロナウイルス現象に限らず、

今までも自分にとって不都合なことや許容しがたいことが起きてきたときに起きていた反応パターンと同じでしょう。

自分への信頼、他者への信頼、人生のプロセスへの信頼、いのちへの信頼が育っている人は、

このような危機的状況にあっても、どこか中心がどっしりしています。

それゆえ、何が自分にとって「最善」の行動なのかを感じて行動を選択していけるわけです。

もちろんこのような大変な状況下では、大なり小なり不安も危機意識もあって当たり前ですし、リスクヘッジは必要です。

しかし、決して恐怖に飲み込まれていないのです。

これだけストレスフルな環境においても、自分の内側は穏やかで平和で、幸せという人たちがいっぱいいます。

自己探求や心の学びをしてきた人たち、自己の本質に目覚めた人たちの柔らかな強さがこういう時にわかります。

「生きる力」の原動力がみなさん自然に変わっていったことを感じます。

 

現象はいつか終焉を迎える

コロナ騒動もいずれは終息します。

それがいつ頃なのかがわからないことが不安を煽っているわけです。

コロナ騒動の真相もいずれ明らかにされるでしょう。

現象はいつか終焉を迎えます。

この世界で起きている現象はすべてが生まれては消えていくという運命にあります。

ただ「生成必滅」を繰り返しています。

なので全てが変化していきます。

変わらないものなどこの世には何一つありません。

それを「無常」と仏教では言っています。

肉体を持った人間存在もまた一つの現象です。

その現象の現れ方の独自性を人は「私の人生」と呼びます。

 

コロナが終息してヤレヤレでは本当には終わっていない

「緊急事態宣言」によって時間がたっぷりできたので、

再読しようと思っていた本を今毎日、集中して読んでいます。

より大きな全体からこの新型コロナウイルス現象を俯瞰して見てみたいと思ったのです。

誰もが一日でも早い終息を願っていますが、私は、

「コロナが終息してヤレヤレ」では、本当は終わっていないと思います。

黒船が来て、明治が始まったように、このコロナ現象は、古い時代が終わり、新しい時代の幕開けとなるべく世界レベルのイニシエーションだと思っています。

コロナが終息して、本当の「令和」の意味が時代を牽制していくエネルギーになるのではないかと思っています。

 

地球からの緊急事態宣言

「アフターコロナ」の世界を自分はどう創るのか、どんな世界を本当は創造したいのか、、、

その想いとイメージによって新しく開かれた地平に、

自分の人生の舵をどう切っていくのかが何より大事なことなのだと思っています。

私は、個人の人生に起きてくる困難や試練、不条理としか思えない出来事も、

組織や社会に起こる厄介な出来事、あまりに想定外の負の要素だらけの事象にも、

何らかの意味があってそれは起きていて、一体それは何なのだろう、

何のためにそれが今起きているのだろうという視点、

このことがどんな新しい展開と創造に向かわせるエネルギーなのだろう、

という視点で物事を見るようにしています(プロセス指向心理学で言う二次プロセスの視点)

この二次プロセスを見ていく上で明らかに見えてきたのは、このコロナ・パンデミックは、

「地球からの緊急事態宣言」なのだという視点です。

資本主義経済の闇の部分が露呈してきて、このままの経済システムと、

もっともっとという人の限度なしの欲望を追求する社会を続けると、

環境破壊によって人間社会が崩壊するのは時間の問題という認識を持っている人が増えています。

新型コロナウイルスによって人類は「強制終了」をかけられたのだと思います。

下記のような報告を見るにつけその想いは強くなります。

・インド北部から数十年ぶりにヒマラヤ眺望、新型コロナ対策で大気汚染改善

・米大都市の大気汚染も改善

・新型コロナ拡大「宇宙からとらえた!」活動停止で大気汚染物質減少(動画)

友人の清水友邦さんはFBで、「新型コロナウイルス感染が気象変動、森林伐採により閉じ込められていたウイルスが解き放たれて起きたことに人々は気がつき始めるだろう」と言っています。

 

自我の怖れからくる防衛反応

世界全体が、「SDGs」の方向に舵を切り始めた矢先にこのコロナ現象が起きていることは偶然ではないと思います。

統合の方向に向かい始めたら、「自我の恐れ」が引き起こす「防衛反応」である、

分断、分離、差別、偏見、拒絶、否定、疑心暗鬼、 抑圧、コミュニティの断絶、加害者意識と被害者意識、道徳、正義という名の同調圧力が社会全体の空気に漂い始めていることを感じていました。

そんな時にこの記事を読み共感するところがいっぱいありました。

この新型コロナウイルスに関しては今色々な意見がありますが、

できるだけ多角的に見る視点を持っていたいと思います。

・「問われているのは『命と経済』ではなく、『命と命』の問題」 医療人類学者が疑問を投げかける新型コロナ対策

 

・AmazonのCEOのジェフ・ベゾス氏が、100億ドル(約1兆1000億円)を気候変動と戦うために寄付する

と表明した。

世界一の富豪であるベゾス氏は2月17日、Instagramで「ベゾス地球基金」の立ち上げを発表。

「気候変動は、地球にとって最大の脅威です。他者と共に、共存する方法を強化し、

私たちが共有する地球への気候変動の恐ろしい影響と戦う新たな方法を探求したい」

と表明した。

次回は、新型コロナウイルスの光と影②

●私たちは、歴史の大転換期の目撃者

今回のブログの関連過去ブログ

・誰ひとり置き去りにしない 〜What are the SDGs? 〜

 

 


 

 

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http://www.okabeakemi.com

 


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岡部明美
岡部明美
心理カウンセラー、セラピスト、研修講師、作家、東海ホリスティック医学振興会顧問
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