自我の境界のゆらぎ 〜ほんとうの自分とは〜

自我の境界のゆらぎ
〜ほんとうの自分とは〜

 

 

本質的な問いを投げかけられる

 

私は今、SNSは、「Facebook」を使っていますが、

6、7年前までは、「mixi」を使って、日々の雑感をエッセイ風に綴っていました。

mixi当時、私が、その洞察力、知性、感性、文章力に、毎回、唸り、感動していた方が数人いらっしゃいます。

そのお一人が、清水友邦さん(mixi名・プラヤスさん)でした。

書いてある文章は、

「うんうん。そうそう。ふむふむ。イイね!」

などと簡単に読み流せる内容では全くありませんでした。

清水友邦さんの文章は、読む人の心を立ち止まらせる力があります。

本質的な深い問いを自己の内側に投げかけられたような感覚になります。

昔から、真理、真実、本質に興味があった私は、清水友邦さんの講演会が鎌倉であることを知り、聴きに行きました。

それがきっかけとなり、今年の5月に清水さんのコーディネートで、岩手イーハトーブツアーを体験させていただきました。

清水友邦さんは、『覚醒の真実』
『女神の時代』の著者でもあります。

その文章から伝わってくる霊的覚醒者、学究肌の真面目で硬そうな研究者のイメージと全然違い、

実際の清水さんは、とてもフランクでフレンドリーで飄々としていて楽しい人でした。

清水友邦さんが、拙著『私に帰る旅』と
『約束された道』のレビューをご自身のFacebookに書いてくださいました

 

 

清水友邦さんのFacebookより

魂の軌跡

 

セラピスト&カウンセラーとして活躍している岡部明美さんは

30代に男の子を出産した直後に脳腫瘍と水頭病を発病して、

意識不明の危機状態に陥りました。

赤ちゃん誕生という喜びの頂点から急転直化、

死をも覚悟しなければならない最悪の事態に陥ったのです。

岡部明美さんの著書『私に帰る旅』『約束された道』(学芸みらい社)には

その魂の軌跡が感動的な筆力で克明に記されています。

 

 

生まれなかったら死ぬこともない。出逢わなかったら別れることはない。

挑戦しなければ失敗することもない。人と親密にならなければ傷つけあうこともない。

信じなければ裏切られることもない。

表現しなければ批判されることもない。

人を愛さなかったら愛することの切なさも、愛を失うことの悲しみも味わうことはない。

『約束された道』

(学芸みらい社・岡部明美著)

 

 

 

死と再生のプロセス

 

何事もなく、問題を感じることもなく、無難に人生を過ごしてきた人でも

必ず危機状況はやってきます。

どうしても、それが回避できないことがわかると

誰もが死と再生のプロセスに突入します。

世界を認識していた自我が機能不全をおこすので

確実で不動だと思えていた現実世界がゆらぎ、不安定になります。

出来事をあるがままに受けれる事が出来ないと、

自分の無力さに苛立ち、痛みや怒り、哀しみが心の底から湧き上がってきます。

 

 

自我の境界のゆらぎ

 

それは、危機状況にある人びとに表れる自然な反応なのですが、

自分に何が起きているのか自覚出来ないので一種の錯乱状態、

精神的混乱が起きて強い不安と恐怖にさらされるのです。

あるがままに受け入れることができないと、

自我は思考にしがみつき、混乱したまま退行してしまいます。

深刻な危機は自我の境界がゆらぐので、

古い自我を超えて新しい自我が再生されるプロセスでもあります。

人生の苦悩は新しく誕生する前の暗くて狭い産道を潜り抜けている最中なのです。

否定的に思える悲しみ、苦しみの体験は共感能力を育み、

その人を成長に導く栄養となります。

病気や挫折が人生のターニングポイントになって

病気の前よりもいっそう健康になる方は大勢います。

 

 

暗く長いトンネルを抜け出た人たちの″いのちの輝き″ほど眩しく美しいものはありません。

再生と復活への道は険しいけれど、いのちの痛みを経験した人は、

生まれ変わって、本当のいのちの輝きを手に入れるのだと思います。

『約束された道』より

 

 

 

 

私が今思うのは、喜びを感じるためには、悲しみも感じるという対価がいるということ。

喜びの大きさは、悲しみや苦しみの大きさに比例するということだ。

憎しみという感情さえ愛がなければ生まれないのだ。

『約束された道』より

 

 

 

内側に湧き上がる否定的な感情と直面し、それに気づき、自覚すると

自己成長、自己超越が起きます。

 

 

昨日怒っていたことさえ、今日はもう過去のことになっている。

すべては生まれては消えていく。

うれしいことも、悲しいことも。

変わってしまうということがあんなに悲しかったのに、

今は、すべてのことが変わり続けるからこそ人は生きられるんだなと

思えるようになってきた。

『約束された道』より

 

 

 

ほんとうの自分とは

 

頭の中の考えや胸の痛みを自分と思って苦しみますが、

腹が据わって、それを客観的に見ることができると、

感情や思考が現れては消える実体がない儚いものだということがわかります。

本当の自分は思考や感情ではなく、

それをあるがままに見ている「気づき」なのです。

 

 

見えるいのちと見えないいのちが互いにダンスしなから、

この宇宙の永遠の物語を編み続けている。

生まれたということ。

今、生きているということ。

出会えたということ。

別れゆくこと。

死にゆくこと。

そして、季節は過ぎ、いつかまた、巡り会う季節がやってくる不思議。

巡り会う生の旅の最終章では、あなたも私もない、

ただひとつの世界に還るという途方もない″生の神秘″

『約束された道』より

 

 

 

心のお産婆さん

 

先日、岡部明美さんが、ご自身の講座の受講生さん達を連れてイーハトーブを訪ねてくれました。

その方々がとにかく個性豊かで楽しい方々ばかりでした。

最初の頃はそうではなかったんですよという言葉が出てきて笑いました。

今まで岡部明美さんとお話したことがないので、どのような方なのかはわかりませんでした。

長年の友人のもんちゃん(文殊正樹さん)が紹介してくれたおかげで、

岡部明美さんが心のお産婆さん(ワークショップのファシリテーター)として、

とても良い仕事をしていることが、

受講生さん達とご一緒したことでさらに良くわかりました。

 

 

 

「あなたに会えて良かった」と心から思える人に出会えた時に、

過去の痛みも悲しみも″生の喜びと祝福に変わる。

それを体験しなかったら、そこを通り抜けてこなかったら、

決して私たちは出会うことはなかったのだと思うと、

互いが歩んで来たすべての道のりが、なんてかけがえのない体験だったのだろうと思う。

そんな人に出会うたびに、

私の人生に起きた出来事に何一つ無駄なことなんかなかったのだと思える。

なんという出会いの奇跡、人生の奥深さだろう。

『約束された道』より

 

 


 

【あけみちゃんねる】は現在、月に1回、“徹子の部屋”風に毎回ゲストを招いての「ライブトーク」(1時間)と

『もどっておいで私の元気!」(善文社)の「朗読YouTube・詩と音楽と映像のシンフォニー』(約4分)の2本立てのチャンネルです。

多くの方にチャンネル登録していただきありがとうございます。

【岡部明美第6回ライブトーク】
ゲスト:清水友邦さん(イーハトーブ心身統合研究所所長/『覚醒の真実』『よみがえる女神』著者)
ロケ編4大沢温泉

【第3回岡部明美朗読YouTube】
タイトル:哀しみ

 


岡部明美公式サイト

 

「ワークショップ」「個人セッション」「LPL養成講座」の情報はこちらをご覧ください。

http://www.okabeakemi.com

 


書籍&CDのお知らせ

 

『私に帰る旅』
(学芸みらい社)


角川学芸出版から刊行された本書が、
装幀も新たに学芸みらい社から刊行されました。
Amazonで購入できます
全国の書店でもご注文できます

『約束された道』
(学芸みらい社)


2017年6月刊行と同時に増刷。
2018年4月第3刷決定。
Amazonで購入できます
全国の書店でもご注文できます

 

『もどっておいで私の元気!』
( 善文社)


1996年5月刊行から22年間のロングセラー。第12刷。
Amazonで購入できます
全国の書店でもご注文できます

 

『いのちの花』
(CD)


¥2,000
CDは講演会、ワークショップ等で販売しています。必要な方は、Facebookのメッセンジャーにご連絡下さい。

 

投稿者プロフィール

岡部明美
岡部明美
心理カウンセラー、セラピスト、研修講師、作家、東海ホリスティック医学振興会顧問
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