「センス オブ ワンダー」 〜子どもたちに授けたいもの〜

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こどもたちへの一番大切な贈り物一

美しいもの、未知なるもの、神秘的なものに目を見張る感性ー「センス・オブ・ワンダー」を育むために

子どもと一緒に自然を探検し、発見の喜びに胸をときめかせる。

レイチェル・カーソンの 「センス・オブ・ワンダー」(新潮社)という本の帯に書いてある言葉だ。

『センス・オブ・ワンダー』

なんと美しい言葉の響きだろう。

レイチェル・カーソンは、世界の歴史を変えた1冊と言われる「沈黙の春」の著者だ。

「沈黙の春」は、地球環境汚染の実態を世に先駆けて告発した本で世界的ベストセラーとして有名だ。

その彼女の最後の著作が『センス・オブ・ワンダー』だ。

まるで絵本のような雰囲気の本で、文章も優しくて、所々に入っている写真も美しい。

海洋生物学者であるレイチェル・カーソンは、この本の中でこんなことも言っている

 

科学者がしなければならないのは、

世界を愛することだ。

理解する前に自然界を愛することが最もたいせつなのだ。

もしもわたしが、すべての子供の成長を見守る善良な妖精に話しかける力をもっているとしたら、

世界中の子供に、生涯消えることのない

「センス・オブ・ワンダー」=神秘さや不思議さに目を見はる感性を授けてほしいとたのむでしょう。

 

私は、瑞々しい感性を持った科学者、

この大自然の不思議に頭を垂れている科学者、

文学的感性をもった科学者、

科学の限界を知っている科学者、

人間への深い愛と慈悲心をもった

科学者の語り口が好きだ。

彼らの研究と探究の果てに発見した世界観や宇宙観を表現した「生身の人間」としての言葉に出会うとハッとさせられる。

私にとっては、

「この宇宙も、人間の身体も、機械のようなもの」

「心と身体は別物=心身二元論」

を説いた「機械論的宇宙観、人間観・身体観」の提唱者であるニュートンは、

もう古いパラダイムの科学者で、過去の人なのだなと思っていた。

ところが、故関英男先生(工学博士。高次元科学の研究者)の『心は宇宙の鏡』(成星出版)に中で書かれていたニュートンのことを知ってびっくりした。

 

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現代物理学の基本原理であるニュートン力学はもう終わったと言われているけれど、

ニュートン力学は、実はニュートンが20代で完成させたもので、

その後のニュートンが何を研究していたかは世間でほとんど知られていない。

ニュートンは、自分が発見した原理は、天体の運動法則の一部を説明しただけで、

人間を含めた生物の運動を考えた時に、どうしてもその原理だけでは説明がつかないものがたくさんあることに気づいていた。

ニュートンは、45歳から85歳までの40年間、神学や錬金術に関する多くの論文を書いた。

それにも関わらず、周りの人たちは誰もその価値を認めなかった。

当時の世界的な科学者であるニュートンが、神の世界だの、目に見えない世界のことを研究していることがわかったら「不都合・困る」という人たちが、ニュートンの論文の多くを葬り去ったのだ。

関先生は、この本の中で、ニュートンの「光」という著書の最終章には

「宇宙のいたるところに神が遍在し、運動を支配しているのではないか」

といった内容が述べられていると書いている。

そして、ニュートンはこんな言葉も残しているのだ。

 

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世界中の人々がわたくしをどうみるかわからないが、

わたくしから見るとわたくしの生涯は海辺に遊んでいる少年のようなものだったに過ぎない。

ときたま、普通よりなめらかな小石や、もっと美しい貝殻を見つけてみずから楽しんでいただけで、

真理の大海はまだ、全然発見の手がつけられないままに、

わたくしの前に広がっていたのだ。

 

 

 

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そういえば、アインシュタインのこの言葉に出合った時も、私は同様の感動を覚えた。

 

自然法則の調和の完璧さに打たれた時、

私は恍惚的感動ともいうべき一種の宗教的心情にひたる。

その知性の崇高さに私はただただ感嘆するのみで、

人間の系統だった思考だの行動だのが無意味な悪あがきのように思える。

『シルバーバーチのスピリチュアルな法則 ~宇宙と生命のメカニズム』

(フランク・ニューマン著・ハート出版より抜粋)

 

 

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私は、真の科学者というのは、

“宇宙大のロマンティスト”なのではないかと思う。

そして、この宇宙の神秘、生命の神秘に対して、

ひれ伏すほどの感動と畏怖と謙虚さをもっている人なのではないだろうか。

関先生は、『心は宇宙の鏡』の中で、

 

「科学を極めると“神の領域”にたどりつく」

「技術というものは、神の領域に入れば自ら正しくなる」

 

 

と書いていて、私はこの言葉にもいたく共感する。

神の領域とはおそらく、

多様性の包含、自然環境との共生、

あらゆる生き物たちとの共存共栄、

独創性と調和、創造の喜びからの共同創造、

真・善・美に自ずと向かう生命エネルギーの発露

生命の循環、愛の循環、あらゆるいのちのつながり、いのちのネットワークの視点なのではないだろうか。

 

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私は、本物のサイエンティストというのは、

アーティストの感性と詩人の感性を併せ持ち、

かつ、人類への愛と叡智に対する哲学を持った人なのではないかと思う。

そういう科学者の書いた文章は理性的でありながら冷たさがなく、むしろ温度がある。

そのPower of Beingは、

圧倒的な智慧と涼やかな理性。

そして、純粋感性。

人間性という体温。

人間存在の計り知れない可能性と

神秘である。

 

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2018年03月14日
世界的な物理学者のホーキング博士が死去。享年76歳。

地球環境へ警鐘を鳴らし続けた車椅子の天才科学者ホーキング博士の3人の子供たちは声明の中で

「私たちは最愛の父が今日亡くなったことをとても悲しんでいます」として、以下のようにコメントしたという。

「彼は偉大な科学者で、並外れた人間でした。その功績は今後も長く生き続けることでしょう」

「彼の勇気と才能、そしてユーモアは世界中の人々に影響を与えました」

そして、3人はホーキング博士の言った、

「大好きな人々がいなかったら、宇宙なんて大したことはない」

という言葉を、

「一生忘れない」

と語っている。

 


 

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岡部明美
岡部明美
心理カウンセラー、セラピスト、研修講師、作家、東海ホリスティック医学振興会顧問
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