目次
心の世界はアヤシイ?
25年前に自分自身の癒しと成長に取り組むために、
様々なカウンセリングやセラピーやワークショップを受け始めました。
自分の心の世界を探求する道に歩みだすなんて、
かつての私からは想像だにできません。
心の世界なんて、なんかいかがわしい感じがしていましたし、非科学的で、リアリティもなく、
宗教なんじゃないの?
くらいのイメージでした。
きっとアヤシイ世界に違いないから、
間違っても足を踏み入れるようなことはするまいと思っていたのですから、
人生、どこでどうなるのかなんてわからないものです。
自分の人生の一歩を踏み出す
生死を彷徨う病気の体験は、
まったく未知なる道に私を押し出してくれました。
光への道の入り口は、真っ暗闇でした。
真っ暗闇だからこそ、いのちがけで光を求めたのです。
求めて、求めて、その果てに、人生の新しい扉がありました。
人生の新しい扉の前では、
手放せ、捨てろ、振り返るな、
という声なき声を聴きました。
正確には、声というより、それしかないんだな、
この道を行くしかないんだなと観念するしかないのか、という感じでした。
開いた扉の向こうに繰り広げられていた世界は、
限りなく広くて、深くて、存在と世界の神秘にあふれていました。
無我夢中で心の世界の探求をしました。
自分とは誰か?
人間とは何か?
心とは何か?
魂とは何か?
私はなんのために生まれたのだろう?
この問いが自分の内側に立ってしまったら、もう後戻りはできませんでした。
自己探求の道は本当に深くて、自分の内側の世界も不思議に満ちていて、
こんな面白い世界があったのに、私は今まで外側の世界に「幸せになる方法」を必死になって求めていたのでした。
自分自身の「意識の変容」こそが人生を劇的に変えていくのだということを知れたことは本当に救いでした。
いつしか私自身も心理カウンセラー・セラピスト)の道を歩むようになり、
気がつけば、もう22年、この仕事をしています。
一つの仕事をこんなに長く続けたことは人生で初めてのことです。
しかし、途上では、すっかり自信を失いかけたり、
こんな仕事をやる資格なんて私にはないと思って落ち込んだり、
もう無理だとあきらめかけたり、
次のステージが見えなくなって途方にくれた日々もあります。
でも、なぜかやはりこの世界に戻ってきてしまうのでした。
そしてこう思わざるを得なかったのです。
なんだ私、つくづくこの仕事が好きなんじゃないかと。
「存在の魅力」「存在の力」「人間の器」
今では、カウンセラーやセラピストになりたいという人や、
この世界をより良くするためにこの命を使いたいと思う志を持ったリーダーたちが集まる講座をやるようになりました。
私は、心の学びをする受講生さんたちには、いつも、このブログのタイトル
「Power of Being」
が最も大切なことだと伝えています。
学ぼうという姿勢が強い人は、えてして、心理学やスピリチュアルな世界の知識や成功法則の理論など、
つまり、ハウツー、スキル、メソッドなどの「やり方」(Doing)を学ぼうとしますし、
資格や認定を取ればなんとかなると思い、それらを取得(Having)しようとします。
もちろんそれらは、それを生業とする人には大切なことですが
「Power of Being」という、存在の魅力、存在の力、存在の器という、
その人の「在り方」「生き方」に人を惹きつけるものがなければ、
できるようになった「メソッド」は、真に人を生かすものにはならず、
自己価値をあげる「生存の武器」を増やすもので終わってしまう可能性もあります。
「あなたのやるセッションだから受けたいんだよ」
「あなたがやっている講座だから受講したいんだよ」
「あなたがリーダーだから、このチームで仕事をすることが楽しいんだよ」
「あなたが代表だからこの会社で働きたいと思った」
「あなたの夢と私の夢が重なり合うところで一緒に生きていきたい」
こんな風に言われるようになった人は、まさににどれだけ自分と向き合ってきたことでしょう。
挫折しかけても、それでもあきらめずに、前に前にと帆を進めてきた人ではないでしょうか。
本来の自分の「いのいのちの輝き」や「自分らしさ」や
生まれる時にすでに携えてきた「人生の贈り物」(才能や志や夢)は、
あなた自身に発見されることを待ち、思い出してもらうことを願っているのです。
その自分を生きるようになるために、人はどれだけの闇に光を与えてきたことでしょう。
どれだけ暗い夜の闇の底で一人泣いてきたことでしょう。
あなたの人生の体験の全てを、
「存在の魅力」「存在の力」「人間の器」
にするまでに途方もない努力を積み重ねてきたことを、
ちゃんと知っている人、見守り、応援し続けてくれた人がそばにいませんか。
心の傷を癒して、人生の「恵み」に変え、
悲しみを抱きしめて「慈悲」へと変容させ、
「嘆き」に向き合い続けて、
あなたの「本当のパワーと志」に変えてきたことを、
ちゃんと知っていて承認してくれている人がそばにいませんか。
いのちの「歓びの在り処」も、
「悲嘆」に暮れた日々も、
あなたがこの人生で為すべきことを教えてくれたのではないでしょうか。
そういう生き方をしてきた人の
「Power of Being」は、
時が満ちた時に自然に輝き始めるのです。
「Power of Being」を根底で支えているもの
対人援助の手法は今世界中に約450種類もあると言います。
しかし、アメリカの臨床心理学会の発表によると、
その手法、メソッドを、
誰が(どのような人)が、
どのように使うか
で、そのメソッドの効果は天と地ほどに差が出るという発表がされました。
その人の「Power of Being」を根底で支えるものは、
その人の人間観、人生観、世界観なのだと思います。
人は、光も闇も、歓びも悲しも含め、
ありとあらゆる体験と学びを通して、その人の人間としての器と魅力を醸成させていくのでしょう。
私の、人間観、身体観、疾病観、人生観、世界観に影響を与えてくれたものには共通したメッセージがありました。
それは、人間の本質とは何かという、スピリチュリテイの眼差しがあること。
人間を「ボディ・マインド・スピリット」が有機的につながりあった存在として見ていること。
さらに、「東洋と西洋」の知恵を融合、統合していること。
問題を悪と捉えていないこと、
むしろ、スピリット、大いなる存在からのメッセージで、
問題や試練を「人生の新しい扉を開く鍵」であるという考え方をしていることでした。
人生に起こる問題は全て、
その人の「自己成長」や「覚醒」の大いなる機会であると捉えていること。
例えば、私が好きなメッセージにこんなのがありました。
病気はあなたの身体のビッグ・ドリーム
慢性の身体症状や、人間関係のもつれや別離、
さまざまな嗜癖、さらには、人種間の葛藤や戦争といった、
一般的には否定的にしか捉えられない出来事、
人生の闇の部分とじっくり瞑想的につきあうなら、
そこから私たちにとって決定的に重要な意味を持つ、何らかのメッセージを獲得できる。
病気はあなたの身体がビッグ・ドリーム、
すなわち大きな意味を秘めた「夢」を抱いているということであり、
沈黙の力から重要なメッセージを受け取ることができる絶好のチャンスとも言える
(プロセス指向心理学創始者 ア-ノルド・ミンデル)
生命の本質は変化そのもの
私たちは、タオについて知れば、知るほど、
セラピーを可能にする基本的な逆説に目覚めていきます。
一方で私たちは、何かが変わらなければ、
何かを変えなければと思っています。
しかし、生命の本質は変化そのものです。
私たちはただ、その変化に気づき、
それと共に自由に動いていくだけでいいのです
(ハコミセラピー創始者・ロン・クルツ)
その人自身の道に戻る手助け
愛による癒しとは、その人が、その人自身の道に戻る手助けをすることだ。
我々は誰しも「青写真」を持って生まれてくるが、
その青写真には、体型や体質の設定だけでなく、
心理的、知的、霊的な成長の設定も描かれている。
内なる青写真からそれてしまうと、
「おい、おい、君らしくないぜ。自分の道に戻りなよ」
というように、精神的、肉体的な病気をもたらして、
本来の状態に戻そうとするのだ
決定的に重要なのは、治療家が自己の痛みを見つめ、
それに対処するのを忘れてはならないということだ。
患者にとってそれがどんなに難しいことかも知らずに、
自分が体験も実行もしていないような忠告を与えているだけではだめなのだ。
治療家自身の生きた体験から生まれた治療、セラピー、ヒーリングの愛は本物になる。
そして、本物の愛でなければ説得力を持たない。
治療家が自分をさらけだすことによって、
治療は患者と治療家が互いに痛みを癒しあうプロセスになる。
(バーニー・S・シーゲル博士)
問題には高次の目的がある
現在起きている問題は、過去の痛みが変装したものである。
私たちは常に癒しと成長に必要なレッスンを学ぶのにピッタリの場所にいる。
問題の下には必ずギフトがある。
問題には高次の目的がある。
どんな問題も贈り物を隠し持っている。
問題の大きさに関わらず、
それを変容させる最も簡単な方法の1つは、
問題が隠している贈り物に気づくことです。
贈り物の一つひとつを受け取り、
分かち合うことで、エゴが小さくなり、
恩恵(天の恵み、宇宙からの無償の愛)への扉が開かれます。
(ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士)
性格という限界を超えて
私たちは、性格をはるかに超えた存在である。
性格というのは、誰もがもつ大きな可能性のうち、
なじみのある限定された部分に過ぎません。
私たちひとりひとりは、性格という限界を超え、
「本質(Essence)と呼ばれる、
ほとんど認知されていない、
大きな広がりの「存在(Being or Presence)」
として生きているスピリチュアルな自己なのです。
(エニアグラム教師・リソ&ハドソン)
人生はあなたに絶望しない
あなたが人生に絶望しても、
人生はあなたに絶望しない
あなたが人生に何を期待するかではなく、
人生があなたに何を期待しているのかを考えてみよう
(ビクトール・フランクル/「夜と霧」の著者)
この途方もない調和
あなたは空を求めていて、大地を完全に忘れている。
それもよい。空にも到達できるだろう。
だが、それができるのは、
深く大地に根を降ろした者だけだ。
もしも木が、空高く飛び、雲と語らい、
風と戯れ、星々と交わることを望むなら、
それは大地に深く、より深く、
根を降ろしていなければならない。
それからのことはひとりでに起こる。
根が深くなるほど、木はより高く伸びる
禅が唯一知っていることは、
一切の矛盾を深い調和の内に包含する広大な生だけだ。
夜は昼と調和し、生は死と調和し、
大地は空と調和し、存在は不在と調和する。
この途方もない調和、
この和合こそが禅の本質だ。
これこそが、何も否定せず、
何も非難せず、ただ愛し、尊ぶ唯一の生き方だ。
(OSHO)
光に向かって進む道は暗く見える
最高の善は、水のようだ。
水は、地球上のすべてのものに生命を与え、
争ったり、闘ったりしない。
水は、人がいやがるような、
どんな低いところにも流れていく。
水はタオに似ている。
光に向って進む道は、暗く見える
(老子)
2019年4月〜6月の活動予定
4月16日(火)〜18日(木)
◆秩父3Daysワークショップ
テーマは、「一人の変化を、世界の変化へ」〜人は皆、この世界に贈り物を持って生まれてくる〜
自分の本当の望みを知り、本来の自分の才能と強みと魅力を生かして、周囲に、社会に貢献する仕事や生き方をしたいという方、イキイキと自分らしい人生を生きたいと思う方のためのワークショップです。
◆お問い合わせ、お申し込み
5月31日(金)〜6月2日(日)
◆湘南3Daysワークショップ
テーマは「感性の扉を開き、人生のステージを上げる」
海が一望できる最高のロケーションで、感性の扉を開き、人生のステージを上げるワークショップです。
◆お問い合わせ、お申し込み
6月24日(月)〜6月26日(水)
◆安曇野3Daysワークショップ
『男と女のパートナーシップ』〜自分を愛することからはじまる、活かしあうパートナーシップの創造〜
私たちの悩み、苦しみの殆どは人間関係によるものですが、
中でも最も難しいのが男女の関係ではないでしょうか。
逆に言えば、恋人との関係や夫婦関係が良好である時の幸福感は何ものにも変えられません。
愛ゆえの依存や執着やコントロールで私たちは苦しみますが、全ては愛を学ぶレッスンです。
自分を愛することから始まる真のパートナーシップの探求を始めてみませんか。
◆お問い合わせ、お申し込み
岡部明美公式サイト
「ワークショップ」「個人セッション」「LPL養成講座」の情報はこちらをご覧ください。
書籍&CDのお知らせ
『私に帰る旅』
(学芸みらい社)
角川学芸出版から刊行された本書が、
装幀も新たに学芸みらい社から刊行されました。
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『約束された道』
(学芸みらい社)
2017年6月刊行と同時に増刷。
2018年4月第3刷決定。
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『もどっておいで私の元気!』
( 善文社)
1996年5月刊行から22年間のロングセラー。第12刷。
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『いのちの花』
(CD)
¥2,000
CDは講演会、ワークショップ等で販売しています。必要な方は、Facebookのメッセンジャーにご連絡下さい。
投稿者プロフィール
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心理カウンセラー、セラピスト、研修講師、作家、東海ホリスティック医学振興会顧問
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